- 2010-05-26 (水) 17:35
- 自動車保険の基礎知識
自賠責保険の保険金請求の種類
自動車事故が起きても、自賠責保険からの保険金の支払いがスムーズにいかないケースもあります。例えば、加害者が自分の過失を認めないために、保険金の支払い手続きをしない場合や、示談が長引いた場合などのケースです。このような場合に備えて、保険金の一部を先に請求できるのが仮渡金と内払金の制度です。どちらの制度も、自賠責保険の限度額の全額が支払われることはないですが、当面の治療費や休業補償にあてることができます。仮渡金と内払金の、具体的な内容は下記のようになっています。
仮渡金の請求
加害者が賠償金を支払ってくれない場合などや、当面の治療費が必要な場合などに、賠償金の支払いを受け取る前に仮渡金を保険会社に請求できます。
仮渡金の請求は、被害者だけが可能となっています。
- 仮渡金の額
- 死亡の場合・・・290万円
- ケガの場合
- 治療日数30日以上かつ、入院14日以上の場合と、下半身(太ももあるいは、ひざ下)の骨折の場合…40万円
- 治療日数30日以上または、入院14日以上の場合と、腕(上腕または、前腕)の骨折の場合…20万円
- 上記2点以外の治療日数11日以上の場合…5万円
- 仮渡金の請求は、1回だけで複数回の請求はできません。
- 過渡金を受け取るには医師が作成した仮渡金の診断書と請求書が必要で、実際の仮渡金の額は、保険会社が決定します。
- 仮渡金の支払いは、請求後約1週間ほどです。
- 自賠責保険の確定請求金額が決まった時点で精算されます。例えば、確定した自賠責保険金額が30万円の場合に、40万円の仮渡金を受け取っていれば、10万円を自動車保険会社に返却しなければなりません。また、仮渡金が20万円であれば、差額の10万円が自動車保険会社から支払われます。
内払金の請求
内払金は、被害者の治療や示談が長引いて、賠償額が決まらないときに保険会社に請求できます。被害者1人あたり、10万円を超える損害があったと認められた場合で、加害者または被害者のどちらでも請求可能です。
- 損害額が10万円を超えるごとに、毎回請求できます。上限が120万円で、この金額内であれば複数回の請求も可能です。
- 内払金の支払いは、請求後約1週間ほどです。
- 請求には、診断書、診療報酬明細書、休業損害証明書、交通事故証明書、印鑑証明書が必要です。ただし、2回目以降の請求では交通事故証明書と印鑑証明書は不要です。
- 仮渡金の請求と同様に、自賠責保険の確定請求額が決まった時点で精算されます。
また、被害者の治療が終了あるいは、後遺障害の病状が固定して、自賠責の保険金額が確定すると本請求となります。
本請求に必要な書類は下記のものです。
- 保険金支払請求書
- 交通事故証明書
- 交通事故発生状況証明書
- 被害者の除籍謄本(死亡のときのみ)
- 医師の診断書(後遺障害のときは、後遺障害を証明する診断書)
- 診療報酬明細書
- 通院費明細書
- 休業損害証明書(該当するときのみ)
- 示談書
- 印鑑証明書
- 委任状(被害者本人が請求できないとき)
自賠責保険の保険金の請求方法
万一、自動車事故が起き、自賠責保険金を請求するときは、加害者請求と被害者請求の2つの方法があります。請求の方法は、どちらの場合も加害者の自動車が契約している保険会社で書類を受け取り、必要事項を記入し、必要書類を添えて請求することになります。
加害者請求
加害者請求は、事故を起こし、相手を死傷させた加害者側が保険会社に保険金の支払いを請求する方法です。原則として、加害者と被害者の当事者間で示談が成立していることが必要です。加害者請求は、加害者が被害者に対し、すでに賠償金を支払っていることが前提で、治療費の領収書などの書類を添付し、保険会社に提出します。加害者からの保険金の請求には時効があり、これを過ぎると保険金を受け取れません。加害者請求の場合は、原則として被害者に賠償金を支払った翌日から、2年で時効になります。
被害者請求
被害者が直接、加害者の加入している保険会社に、保険金を請求することを被害者請求といいます。これは、加害者に支払能力がなかったり、誠意がない場合、あるいは過失を認めず保険金の支払い手続きをしてくれない場合の請求方法です。被害者からの請求も認められている理由は、自賠責保険が早期に被害者の救済を目的としているためです。被害者からの保険金の請求は、加害者請求と同様に2年の時効があり、下記のようになっています。
- 死亡の場合、その翌日から2年
- ケガをした場合、その翌日から2年
- 後遺障害になった場合、その傷害が長期的に続くと判断された日(症状固定日)の翌日から2年
自賠責保険の保険金額を当面の治療費や休業補償にあてるために、保険金の一部を早めに請求できる内払金や仮渡金の制度もあります。
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